世界があこがれる、日本の文化をつくる。

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ボブとナンシーの日本見聞録

人形町今半見聞録

人形町今半見聞録

ケータリングサービス部

ご家庭、企業、有名ホテルへの高級仕出しお弁当や
出張料理のお届け、各種会館会場への
出張パーティーの料理提供及び運営を担当。

精肉惣菜部

「精肉店」「惣菜店」を百貨店のデパ地下を中心に展開。
精肉店は高級黒毛和牛を専門にご提供、
惣菜店は当社独自の素材を使った惣菜、お弁当の販売。
百貨店内にはお弁当コーナーも展開中。

飲食部

実店舗の運営を担当。
「人形町今半」「喜扇亭」「今半万窯」「たか福」の
4種類の店舗を関東、中部、九州エリアで展開。

営業部

自社で企画した商品を主要スーパーや、量販店に向けての
販売を担当。商品はすき焼の割り下や
しゃぶしゃぶのタレ・ポン酢からレトルト商品まで。
営業二課では、オンラインショップを展開。
自社グロッサリー商品、精肉商品等を販売。

給与 （2013年度初任給実績）
【大卒】　　　　　　月給201,000円
【大学院卒】　　　　月給203,940円
【専門卒・短大卒】　月給172,570円
※交通費、残業手当別途支給
諸手当 食事手当、通勤手当、残業手当、家族手当、特殊勤務手当、役職手当等
昇給 年1回（5月）
賞与 年2回（6月、11月）
勤務地 ●本社：東京都中央区

●飲食店：人形町本店／上野広小路店／新宿小田急第一生命ビル店／有楽町店／新宿高島屋店／今半万窯新宿サザンタワー店／舞浜イクスピアリ店／銀座店／名古屋 ミッドランドスクエア店／横浜高島屋店／喜扇亭 東京ミッドタウン店／たか福 羽田空港国際線ターミナル店／JR博多シティ店

●精肉店：人形町本店／日本橋高島屋店／池袋東武店／船橋東武店／横浜高島屋店／新横浜高島屋店／玉川高島屋店／川口そごう店／新宿高島屋店／柏高島屋店

●惣菜店：人形町店／水天宮駅前店／千葉そごう店

●工場：白河第一センター、白河第二センター（江東区白河）／高田馬場センター（新宿区下落合）／ミートセンター（中央区日本橋）
休日休暇 平均月8～10日（シフト制）
※部門により若干異なる
※年間休日105日
有給休暇、慶弔休暇、特別休暇など
福利厚生 ●社会保険完備
（健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険）
●団体扱い生命保険各種
●法人保養所
●財形貯蓄
●企業年金制度（退職金制度）
●社員割引制度
●従業員紹介制度
●慶弔見舞金制度
●育児介護休業制度
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コンニチハ、片岡サン。アナタハ 課長サン ナンデスネ。

― とはいえ一年生課長ですが。管理職と言ってもマネジメント業務だけをやるわけではないんですよ。いまでも取引額の大きいお客様には現場の営業と一緒に対応もさせてもらっています。まあ入社以来ケータリングサービス部で営業一筋なんですよ。

一筋トハ、ファンタスティックデスネ！ 私モ、Nancy一筋デスネ！

一筋ナラ、多クノ 経験ヲ オ持チ デショウネ。

― 一番の思い出は、あれは営業2年目だったかと思うのですが、あるお寺のご住職がお客様でした。奥様の三回忌のための、立食スタイルの仕出しをご注文いただいたんです。奥様はお寺に併設されている幼稚園の園長先生をお務めになられていましたので、園舎に100名を超える方々がお集まりになると伺ったんです。園舎ですから一般のお宅よりは広いんですが、それでも100名以上となると会場としてはかなり狭い。本来であれば、もっと広い会場をご提案するのも私たちの役目かもしれません。しかし私はその提案をしませんでした。奥様にとって最も縁の深い場所に縁の深い方が集まる。きわめて自然で必然的なことだと思います。ですから、会場が狭くとも、参加者の方々が少しでも居心地よく過ごせる空間をつくるべきだと思ったんです。

アナタハ 素敵ナ 人デスネ！
デモ ドウヤッテ 居心地ヨイ 空間ヲ 造ッタノデスカ？

― まず三回忌は真夏の開催でした。園舎に備え付けの冷房だけでは対応しきれないだろうと思い、私たちのほうでスポットクーラーを手配しました。また園舎にはお席がありますので、あえて立食ではなく、落ち着いてお食事いただけるお弁当をご提案しましたね。で、当日。私は前日深夜まで準備に終われてヘトヘトの状態で会場に向かいました。そんな状態の私の目の前に飛び込んできた光景。皆さんが奥様との思い出話に花を咲かせているのです。感動しました。立食形式ですと、皆さん立ちっぱなしになるので、落ち着いてお話することはできなかったろうと思います。心の底から込み上げてくるものがありましたね。

故人ヲ 偲ブ トイウノハ、アメリカデモ 崇高ナ コトデス。
ゴ住職モ、感動サレタ コトデショウ。

― ええ。会も無事終了し片付けも終わるころ、ご住職から声をかけていただきました。「きみに出会えて本当によかった」と。私たちの仕事は、おいしいお食事をお届けしているだけではないんだと確信した瞬間です。ケータリングサービスという形を通して、お客様の大切なひとときをお預かりしているんですね。確かに人形町今半のケータリングはほとんどがお客様にとっての特別な日のもの。私たちのせいで台無しにすることなど、あってはならないんですね。BobさんNancyさんご夫婦の大切なひとときである新婚旅行で、人形町今半と出会っていただけたことも、本当に幸せなことです。ありがとう。

（号泣！）

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コンニチハ、馬場サン。
ケータリングサービスハ 多クノ 競合先ガ イマスネ？

― その通りです。ですから重要なのは、ブランド力とお客様からの信頼です。幸い人形町今半は非常にブランド力があります。ここに頼めばおいしいお肉や料理が食べられるというブランド力ですね。ですが、はっきり言って競合の商品に比べると人形町今半は価格が高いです。ですから高くても頼みたいと思っていただかなければなりません。

価格競争ガ 激シイノハ、アメリカモ 日本モ 一緒デスネ。

― そうですね。だからこそお客様との信頼関係を築き、守り続けていくというのが大切です。おいしいお肉と料理を提供し続けるということもそうですが、人間関係を大切にするというのが重要なんです。気配りというか、お客様のご要望にできる限りお応えし、味以外の満足感も提供する必要があります。

ソレハ、ドウイウ事デスカ？

― あるご契約先のホテルでの話です。私が担当して間もない頃、ホテルのご担当者様から、「外国のお客様が多く、宗教上の問題や趣向など、様々なご注文があって苦労しているんだよね・・・。英語のメニューなどがあると助かるんだけど。ある？」当時英語のメニューはなかったので、英訳メニューを作成しようと試みました。辞書などをかき集め、ノーマルの献立、肉抜きの献立、ベジタリアンの方対応の献立と、3種類の英訳献立が出来上がりました。過去分詞の使い方を調べたのは5年以上ぶりでしょうか（笑）。出来上がったものをご担当様にご提案した後、すぐご注文を頂く事に。その後も定期的にご注文を頂き、前年対比売上約120％まで伸ばすことが出来ました。しばらくして、同じホテル様でパーティーがあった際、ご担当者様がわざわざ私の方まで来て「馬場さん、ありがとうね！」とご挨拶してくださり、その後も私を指名してご注文してくださるようになりました。仕事の「おもしろさ」「やりがい」を感じたのもこの経験からです。お客様商売とは、ブランド力、商品力だけではない。『お客様が求めているもの』に対して、一生懸命取り組み、そのニーズにお応えできた時、本当の『信頼』を頂けるんですね。その結果、数字がついてくるものだということを実感させられました。やっぱり、仕事って『人』なんですよね。

ソノ通リダト 思イマス！人間関係ハ キメ細カク 対応スベキ デスネ。

― きめ細かいとは鋭いですね、Nancyさん。ケータリングサービス部は社員とアルバイトが大勢働いています。お弁当に料理を詰める仕事や配達の仕事などもアルバイトさんにお願いします。たとえば配達担当のアルバイトさんには、私と親くらいに年齢の離れた方もいらっしゃいます。そういった年上の方に指示を出すのも社員の仕事。上から目線でも妙にへりくだっても良くない。お互い気持ちよく働くためには、こうした従業員へのきめ細かい気配りが大切だと思います。

ソウナルト、コチラノ職場デ 働クノハ、難シイコト ナンデショウネ？

― いえ、そんなに難しく考える必要はありませんよ。唯一の条件といえば、覇気があること。元気に挨拶する、笑顔で話す、相手を思いやる。これで十分です。運転ができなくても食に詳しくなくても、器用でなくてもいいんです。そんなことは経験でカバーできるんです。元気に笑顔で相手を思いやる。お二人も夫婦として、お互いを思いやっていますよね？

モ、勿論デス！

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コンニチハ、小野サン。アナタノ仕事ハ 何デスカ？

― 一言でいうとお肉を切るという仕事です。自慢のお肉をご家庭でも食べていただくために、路面店や百貨店の食品売り場などに出店しています。私が所属する横浜高島屋さんは、ガラス張りの店舗なんですね。ですからお客様の顔が見える。そこでお客様の好みなどを伺いながら、オーダーカットでお肉をお切りするんです。

オ客様ノ好ミニ 合ワセテ オ肉ヲ切ル ト言ウノハ？

― たとえばご年配のお客様がステーキ用のお肉を注文されたりしますね。この場合脂身の少ない赤身の場所を切るようにする。ちょっとした配慮が喜ばれたりするんですよ。最近ではマネジメント業務も増えてきているので、こうした小さな配慮についても後輩に指導しています。

私モ赤身大好キデス！
オ肉ヲ切ル時に、気ヲツケテイル コトハ アリマスカ？

― 牛の部位によって切り方は変えています。一口にもも肉と言っても、10種類以上あって切り方は全然違います。これはもう経験を積んで腕を磨くしかない、職人の世界だと思います。それから産地などによっても肉質が違います。人形町今半ではA4、A5等級のお肉を扱うのですが、肉質によってどういう切り方が見た目にも歯ざわり的にも一番おいしく感じられるかを意識して切る必要があるんですね。切る前から触った時の感触、脂身の入り具合などである程度想像はできます。ですがやはり切ってみないと分からない部分も多い。切りながら見極めていく感覚です。

トテモ繊細ナ 世界デスネ。アメリカ人ノ 私ニハ 信ジラレマセン！
アナタハ ソンナ ファンタスティックナ 技ヲ 最初カラ 持ッテイマシタカ？

― 最初は切れませんよ。まずは販売担当として、お客様の接客を経験します。この経験を通して、お客様が何を望まれているのか、また販売担当がどのような心理で日々接客しているのかがよく分かり、本当に勉強になりました。その後は調理場に戻り「磨き」という仕事を任されます。搬入された大きなブロック肉から、筋や血管、汚れなどを剥がす仕事です。これでようやく調理できるお肉になります。単純な作業ですが、これを新人がやるのと数十年の経験を持つベテランがやるのとでは大違い。先輩がやると、お肉が光沢を放つんです！衝撃を受けました。また新人だった私が磨くと、全体の10%はお客様にお出しできない部分が出るのですが、その先輩はほぼゼロ。肉の性質を知り尽くしているからこその腕前なんです。

何トイウコトダ！ 私ニモ 修行サセテ クダサイ！

― まあまあ、そんな興奮せずに。この仕事は本当に奥が深いんです。ですから、好奇心旺盛で粘り強い人に最適な仕事だと思うんです。それに若手からベテランまで様々な世代の人がいますから、コミュニケーションもしっかりとれないと困ります。それらの点についてはお二人とも心配いらないですね。後は技術を磨くのには時間がかかりますから、そのあたりはどうですか？

オーノー！先ズハ ニューヨーク二帰ッテ、ビザノ申請ヲ 出シマース！

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コンニチハ、櫻庭サン。アナタハ 非常ニオ若イ。
ナゼ人形町今半ニ 就職サレタノデスカ？

― 私は接客という仕事が大好きなんです。アルバイトもずっと接客業でしたし。ですからメーカーも含めて飲食業界以外はほとんど受験しませんでした。中でも人形町今半を選んだのは、決定的な理由があります。会社説明会の時、社長と副社長二人がお見えになり、経営と現場の距離が近いとまず感じました。またその時副社長が言われた「お客様第一主義。しかしその理念が十分果たせているかと言われれば、それはまだまだだと思っている」。会社を客観的に見て、そのよい部分もそうでない部分も包み隠さず学生に披露する。その姿勢に共感したことが、人形町今半入社を私に決意させました。

ナルホド！ ソレハ 簡単ナコトデハ 無イデスネ。
アルバイトデ 接客スルノト、社員トシテ接客スルノデハ、違イマスカ？

― アルバイトと社員という立場の違いではなく、人形町今半の看板を背負って接客することが他とは大きく違うことだと思います。まず老舗の高級店ですから、お客様の期待度が非常に高い。また七五三や結納など、お客様のたった一度の大切な時間を私たちに頂くわけですから、わずかな不満さえお客様に抱かせてはいけない。使命感が全然違うということです。

ソレハ トテモ納得デス！
私タチモ 人形町今半ノ オモテナシニ 感銘ヲ 受ケマシタ。

― いい言葉ですよね。おもてなしの気持ちは、人形町今半の従業員に共通する思いです。おもてなしに大切なのは、仕事としてお客様に接するのではなく、人対人としてお付き合いすることだと思うんです。たとえばお客様がお食事を終えられお会計を頂いた後、次の目的地までの道のりが分からないことがよくあります。道順であったり、どの電車に乗ってどの駅で降りればいいのかであったり、丁寧に教えて差し上げる。そうした些細な人対人のお付き合いを大切にする。一期一会ということわざがありますが、その瞬間々々を大切に思う気持ちが、おもてなしなのではないでしょうか。

一期一会。素晴ラシイ 日本語ヲ 教エテモライマシタ。

― BobさんNancyさんのような外国のお客様とこうやってお話しできることも私たちには大切な時間です。以前香港で人形町今半をアピールする機会を頂いたのですが、香港での人形町今半の知名度は当時非常に低かったんです。ただすき焼を召し上がって頂いたら大変評判がいい。「人形町今半の名前は忘れないよ」と言って頂けた時の嬉しさといったらもう。外国からのお客様に人形町今半の名前をずっと忘れずにいてもらう。そういう強い思いでこれからも頑張っていきたいですね。

私タチニハ、人形町今半ノ名ハ 永久ニ不滅デスネ！

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コンニチハ、鈴木サン。
マズ、アナタハ ドンナ オ仕事ヲ サレテマスカ？

― 人形町今半有楽町店の店長をしています。接客はもちろんのこと、売上見立てやシフト管理などマネジメント業務も店長の仕事です。非常に責任のある、やりがいが大きい仕事ですよ。

店長サンハ 立派ナ オ仕事デスネ。デモ 店長サンニ ナル迄ニハ、
イロイロナ 苦労ガ アリマシタヨネ？

― ええ。入社1年目の頃は、調理場研修ということで上野店に配属されました。調理場は戦場です。何もできない私は完全に手持ち無沙汰。与えられた仕事をただこなすだけの日々でしたね。ここで学んだ一番大切なことは、「温かい料理は温かいうちにお客様に提供する」ということ。あたりまえの話なのですが、このあたりまえの積み重ねがお客様のご満足と信頼に繋がるということを実感しました。

私タチモ 本店デ 料理ヲイタダキ、ソノコトヲ 実感シマシタネ。
ビーフヲ 焼イテ頂イタリ、
スーツヲ ハンガーニ 掛ケテ頂イタリ、
ソノ 一ツヒトツノ 所作ニ シナヤカサヤ 落チ着キガアリ、
非常ニ感銘ヲ 受ケマシタ。

― 外国からのお客様であるあなた方にも伝わっているというのは、本当に嬉しいことです。その後は新宿高島屋店に配属になり、そこで一生忘れられない勉強をさせて頂きました。私のある接客上のミスにより、常連のお客様に多大なご迷惑をおかけしたのです。その時お客様に言われたのが、「おまえなんかやめちまえ。昔できていたことがなぜ今できないんだ！」というお言葉。人形町今半の歴史と信頼に泥を塗った思いでした。お帰りになったお客様を追い、30分かけて謝罪と信頼の回復をお約束しました。するとお客様が、「言い過ぎたとは思うが、それだけ期待しているからだよ」と仰ってくれて、その時改めて思いました。あたりまえのことをあたりまえにやり続けること。それが人形町今半のブランドを守り、高めていく唯一の道なんだと。

素晴ラシイ オ客様ニ 出会エマシタネ！
ソレダケ オ客様ニ 信頼サレテイル 人形町今半ハ
ファンタスティックデス！

モシ 私タチガ 鈴木サント 働クタメニハ、ドンナコトガ 必要デスカ？

― 接客という仕事はお客様と直接触れ合い、お客様の反応を直に感じられるきわめて重要なポジションだと思っています。お客様にどのようなサービスをして差し上げれば喜んでいただけるのか、それを日々考え行動に移す、そしてお客様の喜びを自分の喜びとして受け止められる素直な気持ちが必要ではないかと思います。BobさんとNancyさんなら、大丈夫ですよ！

実ニ 難シイコト デスネ！ 「オモテナシ」ノ心ヲ キチント 勉強シタイト 思イマス。

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コンニチハ、染谷サン。営業部ノ オ仕事ハ、何デスカ？

― 自社商品をスーパーや百貨店、問屋さんなどに卸す仕事です。人形町今半というと高級飲食店というイメージが強いと思うのですが、そのブランドを活かした商品を企画しています。

具体的ニ 言ウト、ドウイウ商品デスカ？

― すき焼用の割り下、ふりかけ、玉子かけご飯用のお醤油、それからカレーなどのレトルト商品も扱っていますね。競合商品に比べると値段はどうしても高くなります。いい素材と丹念な調理、もちろん味には絶対の自信がありますから、高くても負けません。ですから人形町今半の味をご存じないスーパーや問屋さんの店長さん担当者さんへの提案時には、競合商品との食べ比べなどをして頂いたりします。負けない自信があるからこそそういった形をとります。

凄イ自信ダ！

― でもそれで痛い目にあったこともあるんですよ（笑）私の営業範囲は主に関東圏ですが、東北に営業に行く機会があったんです。私としては、人形町今半なら日本全国どこでも知っているだろう！という気持ちなんです。慢心だったんですね。いざ東北のスーパーに伺ったら、そんなブランド聞いたことないと仰るんですよ。そういうお客様にとっては、うちの商品はただ高いだけのものなんです。目が覚めました。それからです。遠方に出張する際は事前にリサーチを行い、その地方の上質な商品があるのかどうか、どうやったら買って頂けるのか、慢心を捨てて、愚直に考えるようになりました。

ソノ姿勢ニ、私モ 賛成デス！ 大変ナ 経験モ サレテイル デスネ。

― あたりまえのことなんですけどね。大変な経験といえば、入社２年目の11月。年末商戦のご依頼を多く頂いている時期で、未熟だった私にはキャパオーバーの状態でした。一度に5件以上のご依頼を受けて、ある商社様からの注文を忘れてしまったんです。1000万円近いお取引のあるお客様でしたから、その時は激しく叱られました。「頼まれたこともできないのか、契約を切るぞ！」と。しかし次にかけてくださった、「御社には素晴らしい商品とブランドがあるのです。ちょっとしたミスでその名に傷をつけるのはもったいないでしょう」、この言葉に奮えました。もともとは電話でのやりとりが中心のお客様でしたが、それからは頻繁に伺うようになりました。最初「おまえ」と呼ばれてたんですが、次第に「染谷」と名前で呼んでくださるようになり、いまでは「染ちゃん」です。嬉しいですよね、お客様との距離が近づいていくというのは。

私モ ソウ思イマス。コノ経験ハ、貴重デス。

― この経験から、TO DOリストをつくるようになり、お客様への確認も慎重にするようになり、自覚というものが芽生えたと思います。ところで、お2人の中で愛が芽生えたきっかけというのは、どういう？

ソ、ソ、ソレハ・・・、内緒デス！